吉備津神社


 吉備津神社は、吉備津彦命(キビツヒコノミコト)を主祭神とする山陽道屈指の大社です。
 吉備津彦命は、四道将軍として、この地方を平定して今日の吉備文化の基礎を造られました。

また温羅(ウラ)を退治して桃太郎伝説のモデルなどで知られてい
ます。
温羅伝説とは、第10代崇神天皇の御世に、温羅の討伐を命じられた吉備津彦命は
温羅の投じる岩に対して2本の矢を同時に射て温羅の左目を射抜き、
温羅が雉に変化して逃げると命は鷹になって追う。
最後は鯉になって川に逃げた温羅を命が鵜になって飲み込んで退治するという話です。

この吉備津彦命が祀られている吉備津神社の御祭神は、
実は温羅なのではないかとの説があります。
温羅というのは、朝鮮半島の百済(くだら)国の皇子で、
この地に製鉄技術をもたらした人物と言われているのです。

吉備津神社から10kmほど北西にある、温羅が住んでいた「鬼の城(きのじょう)跡」
は朝鮮式の城です。吉備の人とも友好的で、次第に人望を集めていきましたが、
吉備国の製鉄技術を恐れた大和朝廷が吉備国に侵略して
温羅を殺害したことによる民の不満を和らげるために、神として祀りました。
しかし事実を正当化するために、
温羅を鬼のような悪者に仕立てあげたのだという話です。




     
     
     
     
     
   






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